★救歯塾セミナー案内 2002年バックナンバー
救歯塾の受講者から嬉しいメールを頂きました(2002年12月9日)
山形県新庄市から来られた熱心な受講者の五十嵐 祐先生からのメールです。少し長いのですが,そのままご紹介させていただきます。五十嵐先生は2年連続受講です。
歯周病治療にあたって。禁煙にふみきってくれた患者さんが3人現れました。いずれも女性です。前歯の破折、あわや総義歯、チーフスタッフの親友…とそれぞれのきっかけや思い入れがあり、純粋にウチの指導のみで勝ちとった禁煙ではないのですが。この3人からは手ごたえを感じています。
ひとりは。7月にメールで散々な経過を報告した方です。黒田先生のアドバイスにしたがって治療を打ち切ってわずかひと月。CRFだらけの右上1番の歯冠が打撲をうけてふっ飛んで再来しました。あせる患者さんをまえに、喫煙と歯肉の健康度・歯肉の健康度と補綴物の出来不出来をちらちら説いて、タバコを止めるならTEKを作りましょうとバーター作戦にでました。バーター成立で、むりやりながら禁煙を勝ちとり2度目の初期治療をおこなっています。
もうひとりはわたしの父の代からの患者さんで、飲み屋のおかみさんです。当時は上下ともMBで長い連結を施されていたらしいのですが、上顎Brは抜歯されすでに総義歯で、今回は下顎にP急発のトラブルでした。何本か抜歯して義歯にするとしても安心して鉤歯につかえるような歯は1本もなかったので、抜いて総義歯かこのまま抜かずに自前の歯か、でも禁煙できなければこちらも本気で歯を残そうという気になれないよ。と半ばつきはなすような形をとっていました。2度目に来院した際に「本気で診てもらいたいのできっぱり禁煙した。店のお客にはタバコは換気扇の下に行って吸ってもらっている」。ああもう責任重大です。
チーフとその親友の患者さんとは、そのなかにとても割って入って行けないような、ときには強い興味や笑いをおたがいに引き出しながらの独特の初期治療風景でした。その患者さんの職場の同僚は、羨望半分やっかみ半分でどうして禁煙できたのか、と聞くのだそうです。すると彼女は同僚に「禁煙したいのなら歯医者にゆけ」。昨年の救歯塾での黒田先生からのひとこと。口腔乾燥はタバコが引き起こす。はわが週一回カンファレンスでは毎回とりあげられる話題でした。乾いた粘膜プラス辺縁歯肉の発赤のスライドが映し出されるたびに撮影者は喫煙非喫煙の確認をもとめられます。黒田発言から一年経ち、最近ではそれがスタッフの見識として患者さんへの指導に生かされているのではないかとおもっています。さらにニコチンが歯肉溝からの健康な浸出液の分泌を妨げること、セカンドエフェクトは喫煙とおなじこと、美しくないメラニンが歯肉や唇に出ること、わが子のゼンソクも…などなど、患者さんから禁煙を勝ちとる切り札もいろいろそろってきました。
救歯塾をリピーター向けに継続します(2002年12月8日)
当初は2年間で終了にして、また新たに始めようと考えていたのですが、どうもリピーターが多いものですから、もう1年継続したプログラムで行うことにしました。うれしいことに、最終回の受講者全員によるケースプレゼンテーションは、昨年よりも遙かに充実していて内容のある発表が多くて驚きました。そのうちの2名は救歯会に入会したいと言ってきました。もちろん入会して頂くつもりです。
昨年は時間も守られませんでしたし、スライド写真が発表と一致しませんし、X線写真はお粗末なものが多かったのですが、今年はみんながケースプレゼンテーションになっておりました。パソコンプレゼンも数名おられました。来年は、もっと救歯会に入会する方が増えるのではないかと期待しております。
受講者からの嬉しいメールです(2002年11月4日)
五十嵐 祐先生は2年連続受講者で、山形県新庄市から通われている熱心な方です。以下に先生からのメールを掲載いたします。とても嬉しくて私たち行っているものにはとても励みになります。
症例写真を撮りはじめて十ヶ月。院内でカンファレンスをはじめて五ヶ月。いろいろなことがわかってきました。(7月27日付)
1. 一台きりのカメラに不便を感じるようになりました。ウチの医院ではコダック社12枚撮りのフィルムを使っていることから。口腔内の規格写真には撮りきりでとても使い勝手がよいのですが。あっちで2・3枚、こっちで4・5枚とスポット撮りが規格写真のあいだにはいると、撮影記録をのこしてかつそれに合わせてつぎはぎのスライドを整理する時間がたいへんもったいなく感じます。スポット撮影用のカメラが専用で一台あればなあと思いはじめました。
ウチの現在の一眼レフカメラはサンフォート製コード付きのもので。あっちこっちと持ちあるく際の機動力という点ではバッテリーのシステムのものに劣るかと思います。ただ、このカメラのマクロレンズは被写界深度がとても深く、技術の未熟さをカバーしてくれるのでこの点では気に入っています。黒田先生がもしコードレスで被写界深度が深い現行品でのシステムをご存知なら教えてください。
2. 今年の第一回の受講後にTBIへのとりくみ方を一新しました。この前日にスタッフともどもブラッシングセミナーに参加して、スクラブ法じゃダメなんだと痛感していたこともきっかけになっていました。
まず、すべての患者さんに歯ブラシを持参させてみようと提案し受付もいっしょになって声かけをはじめました。心配をよそにほとんどの患者さんが歯ブラシを持参してきてくれたのはうれしかったのですが、そのあまりのバサバサにはみんな驚いて笑ってしまい、先生どうやったらこんなになるんでしょうと疑問に思ってくれたことは、お仕着せのTBIと決別する絶好のきっかけとなったようです。
ブラシ圧をコントロールしてもらうことにスタッフひとりひとりが心を砕くようになりました。患者さんを前に身振り手振りでしゃべっている様子には少し圧倒されます。患者さんの反応もくみとってしゃべるので、しゃべる量も時間も以前の十倍は増えました。最近は「患者さんの手つきみろー」とこちらが口うるさく言うので、多少は迷惑がる患者さんもなだめて手つきのチェックは欠かさずおこなってくれている様子です。
3. 院内カンファレンスには初期治療を終えた患者さんの口腔写真がそろそろ登場してきています。その中で一例、初診時からほとんど改善していない症例があがってきました。23歳、喫煙、子もち、仕事もち、性格おおざっぱな女性です。
鏡にすぐ映せる上顎中切歯ですら歯頚部にプラークと腫脹が残り、前回の受診日からこの日までの数週間に、口腔内へ一度も気がまわらなかったような惨状が映し出されました。
上顎4前歯はすでに充填する場所が見当たらないほどCRFしつくされていた方で、これにはくわしく触れずに。歯肉、歯肉とTBIをくりかえしていた結果でした。
この患者さんとともにわれわれが費やした時間を考えると少なからずショックであり、また、つぎの来院時にどのような対応をしたらよいのか分からずたいへん憂鬱です。
もう一人からも嬉しいメール頂きました(2002年11月4日)
野坂庸子先生は青森県野辺地町から通われている熱心な受講者です。2通を紹介します。
*お勧め書籍の感想
シエン社で見つけた"アシスタントワーク"・"マナーハンドブック"は以前から私もよい本と思い、スタッフ全員分それぞれ購入して与えました。先輩スタッフが後輩に教える際などに、ありがたく活用しています。
しかし、本人たちが読まないと書籍って意味ないんですよね。伸びる子は、言われなくてもすでにマナーブックに書かれてあることは会得しているようだし、読んでほしい子ほど目を通さないんです。輪読会をするしかないか…。
久道茂:医学判断学入門 おととしの盛岡での、補綴学会東北北海道支部会でお呼びした先生です。非常におもしろくわかりやすい講演をなさってくださいました。そのとき、ご本人から本を紹介いただき買って読んでみました。
なんでこういう講義が学生時代なかったのだろう?と感じました。患者様への説明の際、自分の頭の中で整理しやすくなったようです。いよいよ明日7月28日、久しぶりの救歯塾です。大っきい画面で新しいカメラで撮った写真、どのように写るのかな?どきどきです。(7月27日付)
*先日の救歯塾では、実際にスケッチまでして教えて頂きありがとうございました。先生の直筆はとても嬉しかったです。今回の講義でためになった事は、個歯トレーってこんなに便利なものだったのかということです。
わたしが岩手医大医局に在局のころは、わけもわからず先輩から作り方だけ教わって、ただ個歯トレーを作って印象していただけです。理論もあったものじゃありません。なので、あのころなんでうまくいかなかったかが、やっと今理解できました。(あのころ自分で理解しようとしなかっただけですけど…いまの若い人たちには大きい顔できません)だから、最近の救歯塾生の欠席者およびふとどきもの態度!には頭にきています。彼らの気持ちはよくわかるけど、非常にもったいないことと見ています。まだまだ、思うように手は動きません。夜、形成の練習していると祭囃子が聞こえてくる今日この頃です。(7月29日付)
歯内療法のセミナーを定番にしたい(2002年6月23日)
第2回歯内療法のセミナーを行いましたが、なんと10名のインストラクターの中に3名もの歯内療法学の大学院修了者がいたことを、再確認させられました。
根管長確認と根管拡大と根管拡大の実習を行ったのですが、いままで救歯塾で取り上げなかったのを後悔しました。大学院修了者は、いつも「エンドなんてそんなに話題はないですよ」というものだから、そのまま真に受けていたのが大きな間違いでした。実習しながら説明させると、内容がありすぎて困るくらいでした。時間が足りなくなってしまい、受講者の質問に全部お答えできず申し訳なく思います。次年度は検討します。
とても嬉しいメールを頂きました(2002年4月21日)
昨年の受講者から「昨年の救歯塾の受講後にウチの医院が改善できたこと」という7項目にもわたる改善体験談を頂きました。
- 症例写真を頻繁に撮るようになった。(撮ったことがなかった)
- 阪神のホルダーを使って10枚法の規格X線写真を撮るようになった。(以前はパノラマ故障時だけ撮った)
- 診断できないX線写真はきちんと撮り直すようになった。
- インレーにほとんどTEK を作るようになり、シリコンのバイト材を頻繁に使うようになった。
- プラーク・コントロールに熱が入るようになり、スタッフと共に考えるようになった。
- コーヌスクローネを見直し、チャレンジするようになった。
- 欠損歯列をパノラマで見てEichner分類で読むようになり、難症例の見分けがつけられるようになった。
山形県新庄市からの受講者です。遠いところから、お休みの日曜日をつぶしてよくお越し下さいました。もちろん今年も受講申し込みされています。こんなに嬉しいことはありません。
5回のセミナーのうち、1回だけでもいいから受講された方に影響が与えられれば、という思いでセミナーをやってきました。このような方がお一人だけでもおられる限り、私はセミナーを続けていこうと思います。
今年のセミナーをまた一緒に頑張りましょう。
2002年救歯塾のご案内(2002年2月18日)
第1回 4月14日「診断-口腔内の診方と問題発見」
歯肉を見る目を養い、パノラマX線写真から問題発見できる
第2回 5月19日「X線写真と歯内療法」(実習あり)
デンタルX線写真の質を知る、歯内療法の勘どころ
第3回 6月2日「MTM、歯周初期治療」(実習あり)
MTMの有効利用(実習)モチベーション能力の自己評価
第4回 7月28日「印象採得」(実習あり)
「修復・補綴の問題は印象採得にあり」と気づく
第5回 9月8日「歯周治療と歯周外科」(実習あり)
歯周外科の適応、外科手術用具あれこれ、切開線と連続縫合
第6回 11月10日「受講者全員によるケースプレ」
ケースプレの意味、分かりやすいプレゼンとは